元自衛隊芸人トッカグンは自衛隊を何も分かってない件

元自衛官同士で何を言っているのか。
なんて思う方もいるかもしれません。

とは言え、見えない世界の話を一辺倒な視点で
見聞きするのは良くないかなと思いました。

他にもある自衛隊の凄いところを
紹介していきたいと思います。

トッカグンの芸人二人のキャリアでは絶対に見られない世界

自衛隊の本質は組織力にある。
元自衛隊芸人トッカグンのキャリアはWikipediaでは陸士長となっています。

芸人のネタやキャリアを否定しているのではありません。
自衛隊時代のキャリアという点のみでお話したい。

しかも在籍期間が2年です。
この2年で体験し、理解出来る世界の幅が非常に狭い。

キャリアが無いことを言いたいのではありません。

経験出来る限界があり、経験出来ていない世界の話を
お二人が想像で埋めて話している部分があるところです。

知らない人にとっては新鮮に感じるかもしれませんが
着地感がなく、自衛隊の中でも小さな部分に収まってしまっている。

なので階級を超えた話は
過信してはいけないなと思いました。

例えば合コンが個人プレーではなく団体戦で
イケメン自衛官からモテる方法があることや

災害時にリーダーなるなる人に必要な事など
複数の仲間を従えた時、混乱した状況で
どんなアプローチをした方が良いかなど

経験年数を重ねないと見えてこない自衛隊の強さを
知らずに退官されているからです。

自衛隊の全てを知ることは出来ない

沢山の秘密を抱えている自衛隊です。
自分が知っている事は多くはありません。

知っている範囲は陸上自衛隊の
55%程度の内容でしょう。

総務や人事、営業のように
他の会社と同じように部門が存在し
経験していない職種の事は多くは知りません。

映画などで見かける制服を着て
円卓の木彫の椅子に腰掛けている偉い人達の事や

「大佐」「中佐」とか呼ばれていて
常に地図と睨めっこしている人の
世界を知っているわけではありません。

しかしトッカグンのお二人よりは
自衛隊の本質に近い所にいたという自負はあります。

在籍年数や役職をいくつか経験させてもらったことにより
自衛隊に関する知見を持っているからです。

それではトッカグンが絶対に語れない
自衛隊の素晴らしさについて紹介したいと思います。

自衛隊の持つ核は組織行動の素晴らしさ

自衛隊の持っている強さの一つは組織行動の強さです。

組織行動とは、個々のパワーではなく
仕組みで人を動かす力です。

警察や消防などと決定的に違いでもあります。

それは1,000人単位で人を動かすノウハウです。

どの地域の自衛隊も持っています。
重宝されているのは、自衛官の体力だけではなく
大規模なチーム力といったところでしょう。

警察や消防の単位はあくまで30人以下のチームレベル。
しかもチームの帰投拠点などが固定されている点も
デメリットと言えます。

個々の救助レベルで言えば、
消防隊員の方が高いと言えます。

何故なら、消防隊員の方が救助に関する現場経験
チーム力、装備が完成されているからです。

その点で言えば、自衛隊よりも
消防隊の方が高いのは確実です。

何故大規模な災害時は自衛隊の方が重宝されるのか

現場が地域というくくりになると自衛隊は日本では最強になる。

地域とは複数の箇所で同時多発的に被害が出ている状況です。
他の組織は一つの現場に特化した仕組みになっているので
地域になった瞬間に動きが鈍くなってしまうのです。

そんな時に自衛官の組織力が力を発揮します。
ではその組織力とはどんなものなのでしょうか。
組織力にはいくつかの要素があります。

通信能力

スマホあるからみんな同じじゃない?
と思うかも知れません。

本当の通信能力とは
どこでも繋がるという機能ではなく

繋がった先の情報を組織の要求に応える速度と
優先順位を判断して連絡出来る力のことです。

機材ではなく、人としての力。
組織としての力になります。

スカイプやズームで3人以上で会議を
した経験はありますか?

会議中、全員とは繋がっていますが
会話をするのは1対1になりませんでしたか。

間に意見を言いたい時は、会話が終わるか
話してが交代することで会議は進みますよね。

誰かが会話している時に他の人が会話をしてしまえば
言葉が重なり合い何も伝わらないことが起こるからです。

現場での通信能力とは、誰もが最優先という中
他の人の会話を聞き相手の優先度
自分達の優先度を各々が判断し可能な限り少ない時間で
具体的な内容を伝え、価値のある情報にさせる力です。

情報を各場所で統合することができる力が通信能力です。

活動拠点を現場で作れる力

活動拠点とは、情報が集まりリソース
(人、資材、支給品など)を分配指示が出せる場所の事です。

情報を集めて分析する力、資材を分配する力
資材や人の出入りを管理する力、人の動きを管理する力

活動拠点を現場で作る最大のメリットは
物理的なリソースを最適に分配指示が出せる点に他なりません。

情報がちゃんと報告されれば
適切な指示を出せるんじゃないの?
なんて思った方。
実際はそんなことありません。

物は常にトラブルを抱えています。
人は物より多くトラブルを常に抱えています。

そしてその情報はたいていあがってきません。
それが判明するのは大抵、現場です。

だから現場で活動拠点を設けて
再調整をするのです。

そのための起点が活動拠点になります。

自衛隊はその活動拠点を現場に近い所に
作る力を持っているから凄いのです。

消防や警察などの拠点のシステムは
建物と地域のインフラに依存していて
移転の速度が遅く、そのノウハウを持っていないため
軌道に乗るまでに時間が掛かる弱点があります。

自衛隊はその拠点を作るノウハウとスピードが
他の組織とは段違いに強いのです。

この辺りの話はトッカグンの二人が知りたくても
触れられない世界だったと思います。

何故なら、2年間で経験させて貰える部分が
非常に狭い領域だからです。
研修期間の6ヶ月を考えれば
実質1年半のキャリアです。

そして2年の中でトッカグンのお二人は退職のフェーズも入るので
実質1年のくらいの現場経験だったのではないでしょうか。

ちょっとしたグループのリーダーからも外されやすく
チームやグループとしての機会が少なかったと感じています。

ライフラインパフォーマンスの総合発揮力

自衛隊の強さは、地域のインフラに頼らずにライフラインを伸ばすノウハウに長けている点です。

ライフラインのポイントは「衣・食・住・具」です。

この4つは人が生きるために必要な物です。

そして衣類や食事は常に消耗します。
被災地にホテルはありません。

住む場所は自分達で作れる力
生活基盤を確保する力が必須です。

発電する力、水を確保する力など
ライフラインが途絶えた場所で
自分達が最低限生きるための
インフラを確保する力です。

そのノウハウに長けています。

食事を運ぶだけならば
トラックドライバーの方が早く多く運べるでしょう。

しかし、運んだ先で食事を
どのように分配して消費していくか
そのようなノウハウは持ち合わせていないのが現状です。

自衛隊の強さは
それぞれの業種の60~70%程度の力を持っていて
その組み合わせ使い方を徹底的に連携出来る力が強さ

それが組織力なのです。
これが自衛隊の良い点の一つです。

他にはリーダー力の高さ。
機転、応用力の高さやなどもありますが
それはまた別の機会に話せればと思います。

いい話もありますが、悪い話も書きたいと思います。
組織とは常に清廉潔白などではない。
というような感じで。

トッカグンの話しは最前線の隊員の話まで

トッカグンの二人が知っている2年は
行動の最前線で動いている
隊員の姿だったのではないでしょうか。

体力や行動力、応用力などは最前線にいると
感じることは出来るでしょう。

何故自分達がこのような動きをしているのか
全体はどう行動しているか。

全体の作戦を理解して今自分達が
何をしているのかまでは見えていなかったと思います。

今回その辺りの一端を
お話出来て良かったと思います。

防災知識を普及するブログ

このブログでは自衛隊時代の知識やノウハウを活かして
防災知識、防災技術に活かすためのノウハウを提供しています。

ブルーシートを活用した防災術や他にも
色々な記事を準備していきますので
そちらも読んで頂けると嬉しいです。

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