地震などの集団パニックを回避し、避難誘導をスムーズに進めるための方法

地震発生時、避難誘導の担当や
避難所のリーダー
市役所職員の方など必見です。

災害発生後色々なトラブルが起こります。
人間が起こす二次的災害がパニックです。

パニックの危険性は人数による乗算

パニックは集団になればなるほど、危険度が増します。
不安は、10人よりも100人、1000人の方が危険度が高い。

不安はどんなウイルスよりも
早く感染し、広がります。
マインドパンデミックです。

そうなる前に、そうなってしまった後も
施設の人やそのグループのリーダーは
多くの人を導いていかねばなりません。

そのためにどうすれば良いでしょうか。

誰もがリーダーになる瞬間がやってくる

従えば良いと思っているそこのあなた。
あなたももしかしたらリーダーに
なるかもしれません。

若くて力のある20代~30代の男性。
60代の先生や肩書きのある
部署にいる雰囲気のある方。

災害時、偶然近くに居合わせた避難中メンバーの
チームリーダーなることもあります。

もしくは家族の長として
大切は人達を導いく瞬間もあるでしょう。

あなたがもし小さなグループでも
パニックは発生します。

パニックの始まりとは

それは小さな愚痴
意見の相違かもしれません。

コントロールを失い
空中分解をしてしまう前にグループをまとめ
パニックによる二次被害を防止しましょう。

一緒に災害を乗り切る方法をレクチャーします。
自衛隊は組織行動が
最も優れている組織の一つです。

今日はそのパニックを防止するための
人心の誘導、理解集団心理の
アプローチからもアイデアを出したいと思います。

リーダーの心得

偶然にもリーダーとなった人
リーダーに付いていく人に届けたい言葉があります。

「災害時に最良の選択枝などはない。
この現状は、常に最良の選択だと思う選択を実行した結果である」

どんなリーダーでも
災害などの未知の状況に対して
正しい選択が出来る回数の方が
少ないもの。

結果がどうなるかなんて分かりません。

ルールもなければ
状況も分からない
誰もが暗中模索の状態なのです。

ですから、目の前で見えているもの
聞こえる状況、感じた全ての情報を掛合せ
選択しているその一手は

どんな選択であれ最良なのです。

その選択の結果を責めたり
恨んだりするのは間違いだと思いませんか?

そんなことよりも
次ぎの最良の一手のために
誰もが死力を尽くすべきです。

パニックには先手必勝の一撃を

パニックの始まりを理解し、初動を征する。
パニックは小さな不安から始まります。

小さな不安とは、避難までの道筋は大丈夫なのか。
避難場所は安全なのか。
ちょっとした不安です。

ちょっとした不安はやがて大きな不安となり
コントロール不能になります。

大事なのは初動で
コントロールすることです。

二言目を征する

初動でコントロールするポイント
二言目には全て自分が回答する事です。

チームメンバーの発言に対して
全てリーダーが回答することです。

意見を求める時は
リーダーのコントロール化にある時にだけに
しましょう。

ではちょっとしたシナリオで解説していきます。

パニック発生までのシナリオ

例えばあなたは一人暮しの
25代社会人男性だったとしましょう。

仕事終え、あなたは自宅のアパートに戻りました。
そこで地震に見舞われてしまいます。

築30年を越えていた木造アパートは半壊。

土煙で咳をしながら母屋を離れると
二階部分の屋根は中央の柱が折れV字になっています。
地震の衝撃で一階のプロパンガスのボンベが横倒しに。

アパートから逃げ出す事の出来たのはあなたを含め5人。

大家さん70代女性
OLの30代女性に
その子供らしき小学生の男の子。
一人暮しの大学生
男女が生き延びました。

古い住宅街のアパートの周辺は木造家屋が多く
近くでは黒煙が上がっています。

意気消沈の大学生に
茫然と立ち尽くす大家さん。

子供必死であやす30代のOL。

周囲を見回して香るのは
どろんとしたプロパンガスの黄色い臭い。

あなたは今すぐ離れなければならないと直感します。
火事になるとあなたは叫び
4人をその場から連れ出しました。

アパートを抜けて
崩れたブロック塀の上を踏みながら
現在地を確認します。

もう4人はあなたをリーダーだと
判断しているようです。

次ぎにどうすれば
良いのかを目で訴えてきました。

すると大家さんが
「助けが来るまでアパートにいよう」と言い出します。

パニックの始まり

リーダーの行動とは逆に近い行動や発言が
迷いを作り不安を煽ります。

状況的にはプロパンガスがいつ爆発してしもおかしくない
危険な状況です。

もしかしたら、大家さんはアパートの残り
住人を危惧して言っているのかもしれません。

現状は大家さんのちょっとした一言。
意見、アドバイスだったかもしれません。

パニックが起こる前兆

まず未来が確実に予想できない状況では
誰しもが私欲が優先されがちになります。

危惧すべきは残りの人達も
戻りたい理由が存在している事です。

そういったメリットが多そうな状況に
流されやすい状況でもあります。

状況を整理します。
発言に含まれる他の人の心理を分析しました。

デメリット

  • アパートの火災に巻き込まれるかもしれない
  • アパートに残っても助けはこないかもしれない。

どちらか分からない情報

  • 避難先も分からないので、戻っても変わらない。
  • この人を信じて良いのか分からない。

メリット

  • ・もしかしたら自分の荷物を回収出来るかも知れない。
  • アパートが火災にならないかもしれない。
  • アパートにいれば助けが来るかも知れない。

二言目の発言に人は流される

集団心理の動きは
多数派が正義になります。

現在のシナリオの状況では、
大家さんの次ぎにどんな発言をするかによって
シナリオが変化します。

小学生が「アパートに戻りたい」と発言した場合。

多くの人はアパートに戻る意志に傾くでしょう。
5人中2人が戻ることに意思表明しました。

全体の数字は3:2ですが
実際の世界観は違います。

2:1です。

行動を引っ張っているのは
リーダー1人です。
戻らない選択を主張しているのは
1人になります。

多数決で負けている状況になり
コントロールを失うリスクが急激に高まります。

大学生が「戻りたくない」と言った場合

状況は均衡し混乱を生みがちですが
あなたと同調路線の場合はあなたへを信頼感が増し
場をコントロール出来るでしょう。

ですが、リーダーであるあなたの発現力が小さかった場合
グループ全体が混乱しパニックが発生します。

その状況だけは回避しなければなりません。

最良の解決策

解決策は大家さんの発現に対して
リーダーであるあなたが行動を示す発言することです。

すると状況をあなたが
現場をコントロールしやすくなります。

何故なら、あなたは既に4人の命を救うために行動させ
4人は一度あなたに応じているからです。

あなたを信じリーダーとして
一度認めています。

現状況ではあなたに権威性があり
優位なポジションになっているため
あなたの意見の方が
信憑性が高く感じられるからです。

あなたが取るべき行動は大家さんに
「火災になる危険が高いので、戻るのは危険です。避難場所に行きましょう」
というような回答をしましょう。

同意を得る事で団結を高める。

さらに大事なのは
指示の後に同意を求める事です。

合意を得ている前提を作り
あなたの発現がチームの選択であるという
構図にするのです。

ポイントは意見を求めるのではなく
同意の承認を得る事だけにフォーカスしましょう。

クローズドクエスチョンで場の混乱を避ける

「避難場所に移動しようと思いますけど、他に案はありますか?」

はNGです。
個々の意見を聞くようなオープンクエスチョンは避けましょう。

「避難場所に移動しようと思いますけど、皆さんも同じという認識で合ってますか?」

Yes、Noだけのクローズドクエスチョンにし
同意している前提を入れ込めれば最良です。

100人を越える規模の人を誘導するテクニック

パニックは小さな愚痴、不安から発生します。
パニックを防ぐ方法として、初動対処がありました。

初動対処の本質は、愚痴や不安を広げさせないのが目的です。
ですがリーダーが常に意識の及ぶ範囲でしか効果を発揮出来ません。

避難所などの大人数の人の意志を統一する場合は
どのようにすれば良いのでしょうか。

具体的な規模や状況を想定出来ている場合は個別相談も可能です。
施設の職員の方などのもしもの時の知識として活用して下さい。

1 権限の明確な分離

絶対的な権限は、行動の抑制効果があります。

もしあなたが100人規模のリーダーならば
権限を明確に分離するルールを作りましょう。

例えば施設の利用承諾に関する権限の持つなどです。

行動権限ではなく、物質的な資材、施設
食料などの利用権利を持つ事にフォーカスしましょう。

行動権限はストレスや不満を溜める原因になり
長期間のリーダーを担う場合不利に働く要素です。

物質的な利用権利の多くは
市役所が学校の職員の人が状況的
ポジションとして持っていますよね。

この人の意見に従わなければ
安全な環境から突き放されると
本能的に感じている場合

不満に対する同意は減ります。

しかし自由を奪っているのを忘れてはいけません。
ストレスは与え続けている認識は持ちましょう。

長期になった場合、自由を奪うストレスに対して
リーダーとして常に意識しなければなりません。

2 小グループ化

ピラミット構造でストレスの流れを
コントロールしましょう。

ストレスの流れとは
不満や不安の広がり方の流れを
コントロールすることです。

ピラミット構造の良い点は
横の繋がりを間接的に分断出来る点です。

集団パニックを起こす状況は
リーダーの不信に対するその場の
総意を感じた瞬間です。

「なんか良くないよね」

「このままで大丈夫?」

この状況を引き起こしているのはリーダーの選択だよね?

こんな状況になってしまうの原因は
リーダーの以外の99人が横繋がりになっていると
感じている場になった時です。

少人数グループを作ることで
グループの総意を作り
全体の総意という場を作らないように出来ます。

小学校の仲良しグループ戦略

小学校や中学校のクラスを思い出してみて下さい。

男女それぞれにグループがあり
それぞれのグループの中にも
ヒエラルキーがありませんでしたか?

個々のグループに特徴があり
よく分からない上下の世界がありましたよね?

「いいこちゃんグループ」

「先生大好きグループ」

「やんちゃ系グループ」

学級崩壊が発生している時は
個々のグループ感は薄く、先生や学校を責めている時は
クラス全体の意思として
成立している時ではありませんでしたか?

「GTO」や「ごくせん」などでも学級崩壊クラスは
最初一様に団結していますよね。

グループ化させることで
一つの集合意識を分断させる事が出来ます。

3 ミドルリーダーを設ける

小さなグループにミドルリーダーを作りましょう。

ピラミットの中にもう一つのピラミットを作り
ストレスの分散がポイントです。

ミドルリーダーは小さなグループのご用聞きです。

グループの不満や不安をミドルリーダーが一手に引き受けます。
ミドルリーダーはその意見をリーダーに報告する流れを作ります。

重要なのは、直接全体のリーダーに不満を
言えない状況を作る事です。

4 ミドルリーダーはグループの味方というポジションを作る

ミドルリーダーは不満を言う当事者の
味方という構図を作ることが本来の目的です。

当事者の味方や当事者にとっていい人の意見には
中々反抗出来ないですよね?

返報性の原理を利用し
不満や不安が蔓延するのを抑制させる事が出来ます。

5 ミドルリーダーを動揺させない導線作り。

行動指示はミドルリーダーに事前に示してから全員に伝えましょう。

事前に行動を聞いているミドルリーダーは
グループ内の噴き出す不満を素早く鎮火させる消化器になる。

パニックが起こる始まりは
決まってアクションを起こす時です。

何よりも危険なのはミドルリーダーが
リーダーの指示に動揺している姿を当事者に見られることです。

ポイントはミドルリーダーの動揺を作らない点です。

当事者の一番信頼出来る人間は
リーダーではなくミドルリーダーです。

避難所にいる人にとっての本物のリーダーは
ミドルリーダーなのです。

ミドルリーダーの動揺は
全体の動揺と同じと言えます。

ミドルリーダーを動揺させないのは
リーダーの役目と言えるでしょう。

リーダーの行動や方向性をミドルリーダーが
一番最初に理解し、リーダーの
アシストに回れるように設計することです。

リーダーが陥る失敗パターン

リーダーはつい全員に同じことを伝えがちです。

ミドルリーダーが他の人と同じタイミングで話しを聞いてしまうと
動揺を見られてしまう可能性があります。

映画「クリムゾンタイド」に出てくる
潜水艦の艦長フランク・ラムジー大佐も
副艦長に対して

艦内の船員の統率のために
以下のような言葉を残しています。

「我々は一枚岩でなければならないのだ」

ポジションが上位にある人は常に最高位の決断に対して
一枚岩であるように演出しなければならないのです。

人をコントロールするためには

現場をコントロールするには初動が大切です。

そして初動で失敗しないために事前の根回しや
グループ化などのリスク対策を
講じるのがポイントになるでしょう。

それぞれの具体的な状況に応じたアドバイス
などの個別相談はこちらから

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