• BCP

METTTCをBCPに活用しよう

前回は新型コロナウイルスに関して武漢で起きていることをモデルに
METTーTC(メットティーシー)という
フレームワークで現状を分析していくということをしてみました。

METTTCを振り返る

  • M(Mission)任務 (ここではあなた、あるいはあなたの会社の達成すべき目標)
  • E(Enemy) 敵(ここではあなたにとっての「脅威」すなわち、新型コロナで良いでしょう)
  • T(Troop) 関係の味方部隊(会社のスタッフ、あなたの会社のビジネスのステークホルダーや助けてくれる公共機関)
  • T(Terrain) 地形(物理的な地形や街の状況です。交通状況も含めて)
  • T(Time) 時間(任務を遂行するにあたっての時間です)
  • C(Civilian)一般市民(文字通り地域に住む人々です)

ざっとこんな感じでした。

武漢の状況を当てはめてこの6項目の視点で現状を分析します。
今回は仮にこれが国内で起きるとしたらそれによって
どんなことが起きるか、また考えうるリスクに対して重要度や
優先順位をどのように考えて付けていくかを紹介します。

前回のケースでは武漢の例で
仮にスーパーを経営・・・という設定でした。

前回の分析を日本で起きると仮定して
現実にそれぞれの項目で同じことが起きるのか、

それとも、日本と中国では取り巻く様々な環境が違うので
日本で起こりうる状況に少しディフォルメを加えて
置き換えていきます。

新型コロナウィルスのパンデミック型の災害にどう対処すべきなのか。BCPの視点で考える

全体の状況を捉えてみる

M(Mission)任務 

・努めて人的、物的損失を抑え、迅速に事業を復旧、継続する

この項目は変わらないでしょう。

E(Enemy) 敵

新型コロナウイルス

 →性質(乾燥を好む、飛沫感染、潜伏期間(1~12日前後)がある、アルコール消毒が有効などなど)

ここも基本は変わることはないでしょう。

T(Troop) 関係の味方部隊

  • 会社のスタッフの状況(出勤可能率50%と想定)
  • 青果市場、各種問屋、仕入れ先等の状況(仕入れ困難)
  • 公的機関による防疫作戦
  • 医療機関は大混乱中

ここまでは日本で起きても基本は変わらないでしょう。

ただし、徐々に教訓事項やそのほかの知見も
蓄積されてきているので現実には
これほど厳しい状況になるかは
疑問です。

今回は「将来のリスク」に備えるためのBCPのなか
で起こりうるリスクを抽出する作業ですのであえて
厳しく想定を考えていきます。

BCPとは何か

最悪のシナリオ

次の地形の部分はあえて東京という「最悪」を想定してみましょう。

T(Terrain) 地形(物理的な地形や街の状況です。交通状況も含めて)

  • 総人口1395万人
  • 日本の首都、関東平野に位置し、東京湾に臨む都市である
  • 都市化が高度に進んでいる
  • 世界で第5位の金融センター
  • 日本の国内総生産の約20%は東京で生み出される。
  • 周囲を自衛隊や警察が封鎖中し、移動を制限(民間の物流や人の往来がほぼストップ)

→これはかなり極端ではありますが「未知の致死性のウイルス」を想定するとあり得なくもないかと思います。

T(Time) 時間(ここでは「目標」を達成するまでに残された時間と仮定してみても良いでしょう)

  • 向こう1週間以内(あくまで仮に)
  • この記事を書いた時点で2月中旬でした。
    ←これは重要です。なぜなら今回は「季節」の要素もあるからです。

ここまできたらそれぞれの項目
もしくは複数の項目から想定しうるあなたの会社の事業にとっての
「リスク」をどんどん箇条書き
もしくはポストイットなどに
書いてとりあえずためていきます。

  • 物流がストップして商品が供給されなくなる
  • スタッフに健康被害が出てマンパワーが足りなくなる
  • 店内でのウイルスの蔓延、拡散
  • 風評被害
  • 治安の悪化
  • 来店客数の著しい減少(売り上げの減少)etc・・・

このリスクはあらゆる側面から検討し、
制限なく思いつく限り出していただいて構いません。

対策のための落とし込み

そして次に先ほど作成したポストイットや
箇条書きにした事項を「リスクマトリクス」
という表の中に落とし込んでいきます。

このマトリクスは中には
ご存知の方もおられるかもしれません。

ビジネス、IT、軍事、様々な分野で
リスク分析を行う際には必ず用いられる図になります。

リスクマトリクス

この表は縦軸が影響度、横軸が発生の確率や頻度になっており
四分割されたエリアはそれぞれ1類から4類に分類されます。

先ほど作っていただいたそれぞれ一個ずつのリスクの事業への影響度と発生の確率をそれぞれ検討し、当てはまる場所に貼り付けていきます。

そうしてそれぞれのリスクの影響度、発生率という軸で比較検討していくと概ねリスクは4つのカテゴリーに分類できます。

そうして判明した4類、3類の事項に対して
どのように対処、予防策を講じていくかを検討していきます。

こうして検討することで予想されるリスクに対して
事前に適正な評価を加えることができ
実際に緊急事態の際には意思決定の
ストレスを大きく緩和することができるでしょう。

コロナウィルスでの備蓄対策について

まとめ

さて、前回から今回で「まだ起こっていないが
すぐそこにある危機」をどのようにして分析し
BCPを作成する際のリスクの案出
役立てていくかを紹介しました。

今回の方法はあくまで基本的なことです。
ですが、お伝えしているメソッドの原則事項はあらゆるシーンで
応用可能
ですのでぜひ普段から意思決定の際には役立ててみてください。

BCPの基本は世界のどこか
もしくはどこかの時代では起きていて自分の前では
まだ起こっていないが、すぐそこにある危機」を
どう自分のものとして活かしていくかではないでしょうか。

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