災害時ライトは思った以上に力を発揮します。
何故なら、電気が途絶えれば建物の中は暗闇です。
住宅の多くも高層化され、日光が入るのは部屋の一部で在る事が殆です。
スマホのライトで十分と思っている方もいるかもしれませんが、
スマホは日本人にとって今一番身近なインフラです。
そのスマホのバッテリーをライトに消費するのは自分のライフラインを断ちに言ってるのと同じ。
ライトはヘッドライドに限る
災害の時自分を支えるのは自分の手だけ。
ライトを持つという事は命綱を一つ手放すようなものです。
可能な限りライトは頭につけ両手がフリーになるような物を選びましょう。
ライトの選び方のポイント
防水性だけで選ぶのではなく、ライトの照射範囲の広いライトを選びましょう。
余り知られていないかもしれませんが、ライトには照射範囲があります。
ライトはどんな場面で使うのか
ライトが必要な瞬間を考えてみて下さい。
暗い場所でも移動しないければならない時ですよね。
すると可能な限り周辺を遠くまで照らす事のできるライトになります。
ペンライトを知っていますか? 知っていればイメージしてください。
ペンライトなどは、照射範囲が狭く1m先を10cm程度の範囲で照らすような範囲の狭い物が多いです。
こんな光で倒壊した物が転がっている道を歩くのは大変ですよね。
遠くまでを照らしてくれるものを選びましょう。

ライトのスペックのポイント
照射距離でどこまで伸びるかを見るか
遠くまで照らせるかで判断しましょう。
メートルが遠い方がパワーのあるライトです。
遠い距離まで伸ばせるライトはパワーがありますが、電池の消費が激しいライトになります。
ライトの明るさ設定を調整出来るか
ライトの明るさを調整出来るライトであるとよりよいでしょう。
長時間の使用に耐えるためには光量を落として稼働時間を稼ぐ設定が出来るかになります。
夜間避難をしなければならない時などに必用になってきます。
ライトの角度が変えられるか。
ヘッドライドの場合ライトの角度を変えられるかは重要です。
照らしたい先を変え、状況に合わせて使い分けるためには180度回転出来るかがポイントになります。
周辺範囲を照らせるライトは難しい。
ライトの光は直線的です。横に分散する光にパワーはありません。
全体範囲を照らすライトにするためには
発光体を並べなければならずパワーも必要になるため防災用には携行するには不向きです。
充電式か。
現在ではモバイルバッテリーを持っている人が多いという視点で答えれば
充電式である方が良いでしょう。
電池の場合使い切りなので、予備が無ければ使えません。
モバイルバッテリーの普及した現代では多様性を活かしてスマートなセットアップを目指して下さい。
赤ランプが点灯機能が付いているか。
災害時の使い方で紹介しますが、赤ランプでの点灯機能を使って避難する方法があります。
その方法で避難するときに便利です。

避難時のライトの使い方
ヘッドライドであれば自分の頭の大きさに合わせてゴムバンドを調整しましょう。
ライトを装着出来たら電源を入れます。
建物からの脱出編
まずは停止した状態で天井に狭さを感じるなら、ライトは斜め上方向に向けて照らします。
ライトが天井に反射すると光が空間全体に回り、周囲の状況を確認しやすくなるからです。
そして、全体を見回しましょう。
逃げ道が後ろにもあるかもしれないからです。
脱出方向が決まったら、ライトの正面に向けるのも良いでしょう。
可能な限り安全に脱出しましょう。

夜間の移動編
夜間の移動時は2つのパターンがあります。
白いライトを付けて移動する方法と、赤いライトで移動する方法です。
玄人向けですが夜に自信があるならば個人的には赤いライトを付けて移動する方法をオススメします。
理由も含めて説明します。
赤いライトを付けて移動する方法は、夜目を活かした方法です。
人間は瞳孔の変化によって暗い中でも光を捉えて空間を捉える事が出来ます。
ライトを付けてしまうと瞳孔は明るいライトの部分を基準にするためライトで照らされている場所以外が見えなくなります。ライトには照射範囲があり、遠くを照らせば、手前が疎かになり足運びの感覚で道を進まねばなりません。
そしてライトが照らしている場所以外の情報が入りづらいので周辺空間全体の状況を把握しづらいのです。
赤いライトは光のパワーがなく照らす力がない分、夜目を活かした移動が出来ます。
最低限のライトで自分の位置を伝え、空間全体を意識して歩くので遠くの詳細までは見えませんが
全体の雰囲気を捉える事は総合的な安全を確保する事が出来ます。
赤いライトを付けて移動するメリット
メリット
- 周囲の状況を多く把握出来るので、転倒しにくい。
- 周囲の救援に気付きやすい。
- 体力の消耗を抑える事が出来る。
デメリット
- 月齢(夜の明るさ)など状況判断能力を問われる。
- 夜目が弱い人には向かない。
- 救援チームなど遭遇する相手側が気付きにくい。
周囲の救援に気付きやすい。
人間の感覚器官は目の情報量をベースに変化させています。
日中のような明るさを見ている時は、視覚優位に処理するため、聴覚の感度が下がります。
しかし夜間になると視覚情報の優位性が下がり聴覚の感度が上がります。
微細は音に気付きやすく、白いライトを照らしていないため周囲の明かりに敏感になるので救援などに気付きやすい状況を作れます。
逆に白いライトを付けてしまっている場合、自分の照らしている照射範囲にばかり目がいくため周辺の明りに自ら気付きづらい状況になりやすいです。
ライトの照射範囲は通常の視界と比べる非常に狭いです。
白いライトを付けている場合、首をぐるぐる回し周辺を常に確認しなければなりません。
さらにライトが照らしている範囲以外見えないため、声を出し確認が多くなる傾向があります。
すると身体の体力や水分を失う状況を作りやすく、体力の消耗に繋がります。
ライトを付けない事で、それらの消耗を逆に抑える事が出来ます。

月齢(夜の明るさ)で夜を行動するで
夜目をならすために7分程度
ライトを使わず周辺を見ていましょう。
目が慣れたら
月が出ているかを見ましょう。
満月なら明るい夜です。
半月や三日月なら
やや明るい夜の指標となります。
曇っている場合は、空と建物などを比較して
輪郭がはっきりと見えているかを
基準にしましょう。
不安を感じる場合は
白いライトを点灯させましょう。
夜目が弱い人がいます。
通称鳥目と呼ばれるような人です。
レーシック手術で
鳥目がちになる人もいます。
鳥目がちな人は
夜の景色の判別が苦手な人です。
無理をする必要はありません。
自信がない人はライトを点灯させましょう。
経験感や体質にも影響される面もありますが
夜の移動方法の使い分けとして
考えておくと良いでしょう。
ここでは単独での移動を想定していましたが
複数での移動の場合状況が変わるので
複数での移動の場合は今後アップ出来たらと思います。
まとめ
ヘッドライトを持ちましょう。
両手はフリーに。
ライトを使う時のデメリットを理解し
状況に合わせた使い分けを心がけましょう。
被災時のブルーシートの活用方法はこちら
この記事へのコメントはありません。